YCCの再設定と住宅ローンとオオカミ少年

本日は最近話題になっているYCCの再設定は住宅ローンにどのような影響をあたえるかです。
YCCが再設定されると長期金利の上昇の可能性がでてきますが住宅ローンにどのような影響があるのでしょうか。

そもそもYCCの再設定とは、日本銀行が2023年7月28日に発表した、YCC(イールドカーブ・コントロール)の目標レンジの上限を引き上げる措置です。

YCCとは、日本銀行が長期金利を0.0~0.25%程度に抑制することを目標とする金融政策です。YCCの再設定により、長期金利の上限が0.5%から1%に引き上げられました。

YCCの再設定の背景には、以下の2つの理由が挙げられます。

  • インフレ率の上昇

2022年10月以降、日本のインフレ率は上昇傾向にあります。2023年7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.3%上昇と、2%の物価目標を下回るものの、1998年以来の高水準となっています。

  • 長期金利の低下

YCCの導入以降、長期金利は低下傾向にあります。2023年7月の10年物国債利回りは0.25%と、YCCの目標レンジの下限を下回っています。

YCCの再設定により、長期金利の上昇を容認する方向転換となりました。これは、インフレ率の上昇を抑制し、長期金利をYCCの目標レンジ内に維持するための措置と考えられます。

住宅ローンに関しては固定金利の上昇が考えられます。

住宅ローンの固定金利は、国債の利回りを基に設定されます。YCCの再設定により、国債の利回りは上昇する可能性があります。そのため、住宅ローンの固定金利も上昇し、借り入れコストの増加につながる可能性があります。

ここまでは一般的な話なのですが、ここで近年増えたのが住宅ローンでの変動金利と固定金利の区別がいまいちついていない(実は投資用ローンのなかには変動金利で長プラ連動もある)。というか何を基準に金利がきまるか知らない人(自称金融インフルエンサー)が長期金利の上昇局面に声を大きくして『変動金利があがるから変動から固定金利にスイッチしよう』と大きな声を出している人です。そして、たいていツイッターのアイコンは似顔絵です。

今まで長期金利が上昇の恐れがある局面はなんどもありましたが、そのたびに短期プライムレートはほぼ動かなく、スイッチした人だけが損をしている気がしています。その自称金融インフルエンサーが長期金利が動きそうなときにいつまでも毎回大きな声をだして喚き散らすと現代版オオカミ少年と認定されます。そして、いづれオオカミが本当に襲ってきたときに村人たちは信じてくれなくて、その村は殲滅させらてしまう気がします。

なにがいいたのかよくわからなくってきたのでまとめると

・YCCの再設定が住宅ローンに影響を及ぼす可能性はあるが変動金利に与える影響はないかとても限定的ということ
・ローンを組む際はいまだ変動優位であること(ここでは細かい理由は省略)
・オオカミは一つの村を殲滅するくらいの武力をもっているらしいということ。

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